ボクシングのディフェンス時に意識していること
スパーリングやマスボクシングのディフェンス時で何も考えずにパンチを避けようと思っていませんか?
ただパンチを避けるのではなく、ディフェンスにもスタイルや方針があった方が、確実にうまくなります。
特に自分はいきなりテクニックを覚えるより、理由や理屈を理解した方が練習に身が入るタイプです。
今回は日頃ディフェンスで意識していることをまとめました。
対人練習を始めたばかりで、ディフェンスで何をすべきか分からない、ディフェンスがうまくできない人は是非読んでもらえると嬉しいです。
別記事では自分がスパーリング始めたての時に意識したことも紹介しています。
◆相手をよく見る
パンチを怖がらない
ボクシングをしている人にとっては当たり前ですが、相手をよく見ることは大事です。
パンチを怖がって目を逸らしたり、顔を背けりする人もいる人もいますが、相手からは反撃の可能性がなく、さらにオフェンスがしやすい状況です。
パンチが怖い場合、パンチが来たら、構えを変えずにバックステップや目を逸らさずにしっかりとブロックすることから始めてパンチに慣れることをオススメします!
※ブロックの上からでもダメージを受けたり、ガードを擦り受けてパンチが当たったりすることもあります。
◆相手との距離感を意識する
自分が一番意識しているのが、相手との距離感です。
絶対にパンチを貰わない方法は、相手のリーチ圏内にいないことです。
相手のリーチ外から駆け引きできる距離、パンチが当たる距離にジリジリ近付いていくイメージです。
相手から近付いて来た時は、バックステップで相手のリーチ圏外に移動してオフェンスをさせません。
相手との距離が近い場合
お互いに多様なパンチが当たる距離。
フック、アッパー、ボディなどの強パンチが当たるため、ガードが必須!
距離が近いため、バックステップやスウェーでは追い打ちを喰らう。
ブロック、ダッキング、ウェービングが活躍する。
ジャブやストレートは距離が近いため、そこまで怖くない(手打ちに近い)。
一歩踏み込んだら手が届く距離の場合
ジャブやストレートなどが使いやすい距離。
スッテプする余裕があるので、キレのあるパンチが飛び込んでくるエリア。
捨てジャブ、フェイントなどの駆け引きが生かされるエリア。
ボディやアッパーなどのパンチには遠い距離感。
それよりも遠い距離感
お互いのパンチがすぐに当たらない距離。
だいぶ距離があるのでガードを下げても大丈夫。
むしろ、パンチが届くの可能性が低いのに、相手の動きに対応してると体力がもったいない。
飛び込みに近いパンチのみ警戒していれば問題なし。
◆立ち止まらない
単純な話ですが、止まっている的と動いている的では止まっている的の方が当てやすいです。
相手に的を絞らせないのが大事です。
首を振って頭を狙いにくくする、前後、左右、上下に体を動かすことで相手は狙いにくくなります。
相手に向かってステップするのも効果的です。
相手からすると何かしてくるかもしれないと思うので、むしろ相手の方が下がったり、ディフェンスのリアクションをします。
ディフェンスを重視して、下がってばかりだと相手が調子に乗ってどんどん攻めてくる可能性もあるので、バランスを見る必要があります。
◆ガードをあげておく
基本的な姿勢でガードを下げるスタイルもありますが、初心者はまずガードを上げておくことをオススメします。
ガードが顔周辺にあるだけでも、相手が狙える範囲が限定されます。
ガードが上がっているとボディが空いているのが気になりますが、距離感を意識してバックステップで避ける、相手が近い距離にいるときは少しだけお腹に力を入れてガードはあげておくなどで対処します。
顎に強打をもらって失神や脳震盪を起こすことはありますが、ボディなら1発KOはありません。
ボディで一番効くのは、力を入れてない無防備の状態で強打をもらうことですが、相手が近い距離にいるときは少しお腹に力を入れておくと1発、2発は耐えられます。
◆ジャブやボディはもらっても仕方ない
相手からくる全てのパンチをディフェンスするのは難しいです。
相手も工夫をしてくるし、ディフェンスばかり意識がいくとポイント的には不利になります。
最初から完璧に全てのパンチをディフェンスするのではなく、「強打のパンチだけは絶対ディフェンス」が初心者に向いています。
リードジャブ、捨てジャブに注目しすぎて、その後の強打をもらうのは危険です。
そして、強打の空振り、打ち終わりは反撃のチャンスです!
リードジャブ、捨てジャブなどに気を取られて、反撃のチャンスを逃すのはもったいないです。
またさっきも触れましたが、ボディは出来るだけガード下げないディフェンスで対処することをオススメします。
ボディを意識してガードを下げたところに、顔に強打をもらうことの方がダメージは大きいです。
近距離ならば多少のパンチをもらうことは仕方ないので、ボディに力を入れておいて倒れないこと、その後の反撃を狙うことをオススメします。
最後に
今回は自分がディフェンスで意識していることをまとめました。
カウンターを取る、相手の動きを先読みすることよりも初心者でも実践しやすいものを紹介しました。
ただ紹介したものは初心者専用のものではありません。慣れてきたらこれに加えて、カウンターの練習やディフェンスのバリエーションを増やす、精度を上げるなどをしています。
目的意識がないのと、あるのでは練習の成果も大きく違います。
ディフェンスの方針がなかった人には、この記事を参考に自分なりのディフェンスについて考えてもらえたら嬉しいです。